PTSDはどんなものでしたか? 苫米地式コーチング-Efficacious Life-

A10 PTSDはどんなものでしたか。


 私の場合は、記憶の欠落、異常な恐怖心、誰にも助けてもらえないという孤立無援感、悪夢を見て叫んで飛び起きる、涙が止まらなくなる、フラッシュバック、あるものと、ある状況に対する強烈な嫌悪感、などがありました。

 フラッシュバックは自分なりにやり過ごす術を身につけていましたが、どうにもならないのが、孤立無援感、恐怖心、嫌悪感、でした。特に恐怖心は、「私はいま怖がっている」ということが認識できないくらいにぴったりと一体化していて、人混みに入ったり電車に乗るだけでぐったりするのに、そんな自分に気づくことができませんでした。自分が何を感じているのかを意識する、それもできない状態だったのです。

 大人になるにつれて、人との関係性を結ぶときの弊害が大きくなってきました。男性とお付き合いしても、少しでもトラウマにふれることがあると、一瞬で相手を嫌いになってしまい、長続きしませんでした。いま思えば、どの人も非常に優しかったのですが、それに気づけないほど、自分のことで精一杯(抽象度が低い状態)でした。

 しかしいまは、抽象度もエフィカシーも上がり、過去の出来事や、ご縁のあったすべての人に感謝できるようになりました。昔を思い出したときに感じる、心の温かさが全く違います。人は変われるのです。